原稿用紙10枚を書く力 (PR28)
- 作者: 齋藤孝
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2007/02/09
- メディア: 文庫
- 購入: 3人 クリック: 20回
- この商品を含むブログ (68件) を見る
1章 書くことは考える力を鍛える
- 書く前に考える
- 頭の中に書くべきことを構築して、創作メモを作り、それに基づいて書いていく
- 書くことは無から有を生み出すことではなく、頭の中で構想したものを形にすること、すなわち構築すること
- 思考力を鍛える
- 「価値を高める」「価値があるものを見つける」「新たな価値を創出する」ことは大変
- 主義主張がある文章は、意味がきちんと含まれており、それが第三者にクリアにわかるもの。外国語にも訳しやすい。
2章 書く力は構築力
- 「引用力」をつける
- 何にどう活用するかという明確な目的意識を持って読書することで、効率的に読書でき、さらに情報活用のセンスが磨かれる(書くための読書)
- アウトプットを意識すると、より上質な読書ができる
- 3色ボールペン。
- 赤…後で引用できる重要な部分
- 青…赤に次いでまあまあ重要な部分を青
- 緑…個人的に面白いと感じた部分、興味を抱いた部分
- 制限時間の中で読むため、本全体の中の2割を読む。目次を活用して自分のアンテナに引っかかりそうな項目をチェックする。読むスピードより、どの部分を読むかという選択眼を養う。
- 本は書くための材料。料理でいえば食材。
- 引用部分が核になって、3つのキーコンセプトができあがる。3つをつなぐ文章をメモ程度に書く。はじめから順を追って書こうとするとなかなか書き始められない。
- 「レジュメ力」をつける
- レポート、論文、報告書、企画書は言いたいことを伝えるための土台が必要。自分の頭の中にある材料を全部紙の上に吐き出す。
- 赤線は章や節。青や緑は項目。
- 一本大きな柱を立てて、その中に3つの項目があると全体として落ち着く。
- 自分で課題を設定する場合は、書きたいものを細かい見出しまでメモをしておく。1ヶ月ブランクが空いても進んだ思考を後戻りしなくてもよい
- たくさんのメモからキーコンセプトを3つ抜き出す。3つは性格が異なるもの。3つをつなげる論理をたてる。3つのコンセプトが異なっているほど、文章が安定する。
- キーコンセプトはテーマとは違う。テーマについて書きたい何かがキーコンセプトである。
- レジュメは書く前段階としての攻勢や中に入る項目をまとめたもの。絶対に必要。レジュメを作るときは、項目ごとに100字以下でいいので何について書くのか書き込んでおく。項目ごとに書くことが決まっていると、全体の流れがつかめる。これらを使って、章、節を考え、項目を並べる。
- 長い文章を書くトレーニング:
- (1) キーワードを拾い出して、それぞれについてポイントだけをあらかじめ短い文章で書いておく。全体を俯瞰できる。
- (2) その間をうめるように具体的なネタを入れ込んでいく。最終的に削られるかもしれないが、とりあえず思いついたことを書く
- 2−3 文章は「3の法則」で構築する
- キーワード、キーコンセプトをタイトルになるようなキーフレーズに練り上げていくと全体が構築しやすくなる。
- キーフレーズは多少わかりにくくても構わない。「何々は何々である」というキーフレーズは自分が一番いいたいことを1行目に書く。
- できるだけ離れて重ならない3つのキーコンセプトを取り出してそれをつなげる。
- 3つのキーコンセプトを図化する。3つのキー紺宣布とをつなぐ論理力が書く力である。3つのものをつなぐ練習方法は、無理矢理でも3つをつなげてみる。図化したものをどうすれば読み手の脳の中に引き写すことができるか考えて文章にする。なぜ3つを選ぶのか?(暗黙知 P122)
- 章と節と項目というツリー状の構造を間違えないこと。どれとどれが同列なのか、どれが重要なのかという価値体系を把握する。
- 著者の論文トレーニング:とにかくたくさん論文を書く。冒頭でその論文を書く狙いを要約する。どういう手順で述べていくかを明確にして上で、資料を引用しながら結論に持っていく。書くことをすべて洗い出し、配列し、構築してから実際に書く
3章 「文体」を身につける
- 3−1 文体が文章に生命力を与える
- 他人がその文章をよんだときに面白いと感じさせる力、文章の魅力や個性が生命力